「ママだから」って言葉は応援?それともプレッシャー?

「ママなんだから頑張れ」って、応援?それともプレッシャー?
かけられた言葉に、救われた夜もあれば、心が潰れそうになった日もある。
「ママなんだから」という言葉は、ときに祈りのようで、ときに呪いにもなる。
そんな言葉に、私もずっと揺さぶられてきました。
この記事では、妊娠中の私自身の体験も交えながら、「ママという役割」に押しつぶされそうになった気持ちと、そこからどう抜け出したか――その小さな気づきを綴っています。
✔ プレッシャーの中でどう気持ちを切り替えたか
✔ 「正しさ」より「安心」を選ぶ視点
✔ 言葉の力に振り回されない工夫
「ママだから」という言葉
「ママなんだから」という言葉には、応援にも呪いにもなる2つの側面があります。
たとえば、
- 「ママなんだから頑張れ」という励まし。
- 「ママなんだから我慢しなさい」という決めつけ。
でも、それを言ってる側も、どっちの意味で言ってるかなんて、きっと意識してないことも多い。
だからこそ、大事なのは“自分がどう受け取るか”。
「ママだから」にある励ましとプレッシャー
「ママだから」という言葉が時に、励ましになったり、プレッシャーになったりするのは、「ママ」という役割に、“期待”と“責任”がぎゅっと詰め込まれてるからです。
「ママなんだから頑張れるよ」
って言葉は、たしかに優しさから出た励ましのつもりかもしれない。
でもそこには、「頑張ることが前提」になってる。
「ママなんだから我慢しなさい」
って言葉も、愛情の延長のように聞こえて、実は“やるべきこと”を押しつけてしまってることもある。
理論的に言えば、人は「役割期待」に無意識に応えようとする生きもの。
でもその“役割”が重くなりすぎると、自分を見失ったり、本当は誰かに頼りたいのに、それすらできなくなってしまう。
それが、「ママなんだから」の言葉に、時に救われ、時に追い詰められる理由。
ママにも、疲れる日があっていいし、パパにも、助けてほしいって言える権利がある。
「ママなんだから」じゃなくて、「今の自分に何がいいか」って考えられたらいいですね。
妊娠中、「ママなんだから」がプレッシャーだった
24歳で妊娠した私のつわりはひどく、一日中車酔いのような気持ち悪さが寝ても起きてもつづいていました。
食欲もなく、吐きたいけれど吐けない詰まった感じ。
「食べたくない」とつぶやいたら、母がこう言いました。
「アンタは食べなくてもいいけど、子どもに栄養をあげなあかん。もうママなんだから」
その一言に、胸がギュッとなりました。
「ちゃんとしなきゃ」がしんどさを加速させる
「ママなんだから」には、
“ちゃんとごはんを食べなきゃ”
“ちゃんと体重管理しなきゃ”
“ちゃんと休んで、でも動かないとダメ”
そんな「ちゃんとしなきゃ」がセットでついてきます。
頭では分かってる。
でも、体も心もしんどいときに「正しい答え」だけを突きつけられると、それはただのプレッシャーにしかならなかった。
「今はつらいね、食べれる分だけでいいよ」
って言って欲しかったと思います。
言葉の受け取り方を変えたら少し楽になった
そんな時、ある本にこう書いてありました。
「つわりは、赤ちゃんからの“体に足りてないよ”っていうサイン。それを補えば、楽になるよ」
その言葉に救われました。
「ああ、これは“私が悪い”んじゃないんだ」
「足りないなら、補えばいい」
そう思えたとき、すこしだけ心が軽くなりました。
つわりは、迷惑でつらい、厄介な症状だって思って自分を責める気持ちだったのが、身体からのSOSだったんだ!と思えたことで、どうしようかの視点に変わりました。
それからは無理してごはんを食べるのではなく、サプリメントや補助食品を取り入れながら、こう声をかけていました。
「赤ちゃん、ちゃんと栄養あげるから、今日はつわりはほどほどでお願いね」
結論:ママですけど、なにか?
つわりで苦しんでいたとき、「ママなんだから食べなさい」と言われて、「今、苦しい私は置いてけぼりなの?」って悔しくなったことがある。
でも一方で、泣きながら夜勤をしていたあの頃、
「ママなんだから頑張ろう」と自分に言い聞かせることで、前を向けた夜もあった。
結局、「ママなんだから」という言葉に振り回されるんじゃなくて、
その言葉を、自分の言葉に変換していけるかどうか。
それが、すごく大事なんだと思います。
妊娠も出産も、子育ても。
うまくいかないことも、しんどいことも、たくさんある。
でも、自分が「こうしたい」と願ったことに向かって動いて、その結果ちょっとでもラクになれたらそれは、自分の中に確かな力として残る。
誰かの言葉に従ってうまくいかなくて、自信をなくすくらいなら、自分の信じた選択で、少しずつ「自分の家庭」をつくっていく方がずっといい。
今日もおつかれさまでした。